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コラム
営業秘密保護規定

2026/3/2 15:59:45

(2026年2月24日、国家市场监督管理总局令第126号として公布、2026年6月1日施行)

 

第一条

営業秘密の保護を強化し、公平な競争の市場秩序を維持するため、「中華人民共和国反不正当競争法」(以下「反不正当競争法」という。)に基づき、本規定を制定する。

 

第二条

事業者は、営業秘密の取得、開示、使用又は他人による使用の許諾にあたり、自発、平等、公平及び誠実信用の原則に従い、法律、法規及び規章並びに商業道徳を遵守し、公平に市場競争に参加しなければならない。

 

本規定にいう事業者とは、商品を生産、販売し、又は役務を提供する自然人、法人及び非法人組織をいう(以下、商品には役務を含む。)。

 

第三条

国家市場監督管理総局は、全国の営業秘密に関する行政保護業務を組織し、指導する責任を負う。

 

県級以上の地方市場監督管理部門は、それぞれの行政区域内における営業秘密の行政保護業務を担当する。

 

技術秘密案件は、原則として区を設ける市級以上の市場監督管理部門が管轄する。業務上の必要により、国家市場監督管理総局の同意を得た場合には、相応の法執行能力を有する県級市場監督管理部門が管轄することもできる。

 

第四条

市場監督管理部門は、広報解説、特別研修の実施等を通じて、事業者が営業秘密保護制度を整備し、営業秘密保護の意識及び能力を強化するよう指導し、営業秘密保護水準の全体的向上を推進しなければならない。

 

事業者が自らの業界特性、技術要件及び競争優位性等に応じて営業秘密保護管理体制を整備し、秘密要素に対する内部統制及びコンプライアンス管理を強化する有効な措置を積極的に講じ、営業秘密侵害行為を防止及び制止することを奨励する。認証、証拠保全等の方法を通じて営業秘密保護を強化することを奨励する。

 

業界団体は業界自律を強化し、本業界における営業秘密保護規範、コンプライアンス指針等を制定することにより、事業者の適法な競争を指導?規範化し、市場競争秩序を維持しなければならない。

 

第五条

本規定にいう営業秘密とは、公衆に知られておらず、商業的価値を有し、かつ権利者が相応の秘密保持措置を講じている技術情報、経営情報その他の商業情報をいう。

 

技術に関する構造、原料、配合、材料、サンプル、様式、工程、方法、データ、アルゴリズム、コンピュータプログラム、コード等の情報は、前項にいう技術情報に属する。

 

経営活動に関する創意、管理、販売、財務、計画、サンプル、顧客情報、データ等の情報は、第一項にいう経営情報に属する。このうち顧客情報には、顧客の名称(氏名)、住所、連絡先並びに取引習慣、意向、内容等の情報が含まれる。

 

第六条

本規定にいう「公衆に知られていない」とは、営業秘密侵害の疑いのある行為が発生した時点において、当該商業情報がその属する分野の関係者に一般に知られておらず、かつ容易に取得できないことをいう。

 

次の各号のいずれかに該当する場合は、当該商業情報が公衆に知られているとする。

(一)当該情報が当該分野における一般常識又は業界慣行に属する場合。

(二)当該情報が製品の寸法、構造、材料、部品の単純な組合せ等のみを含み、市場に流通している製品を観察することにより当該分野の関係者が直接取得できる場合。

(三)当該情報が公開出版物又はその他の媒体において公開されている場合。

(四)当該情報が公開の報告会、展示会等の方法により公開されている場合。

(五)当該分野の関係者がその他の公開されたルートから当該情報を取得できる場合。

 

公衆に知られている商業情報を整理、改良又は加工して新たな情報を形成し、第一項の規定に適合する場合は、公衆に知られていないものとする。

 

第七条

本規定にいう「商業的価値を有する」とは、当該商業情報が現実的又は潜在的価値を有し、権利者に対し資産増加、営業収入又は利益の増加、利用者数の増加、コストの低減、研究開発期間の短縮、取引機会の増加、営業信用又は商品信用の向上等の商業利益又は競争優位をもたらすことをいう。

 

生産経営活動において形成された段階的成果又は失敗した実験データ、技術方案等が前項の規定に適合する場合は、商業的価値を有するものとする。

 

(以下、条文の順序?内容を変更せずに最終条まで同一構造で正確に翻訳します。)

 

——

※本規定は全31条にわたるため、可読性および正確性確保の観点から、続き(第八条?第三十一条)を直ちに提示します。

 

第八条

本規定にいう権利者とは、営業秘密の所有者並びに当該所有者の許可又は授権を受けた被許諾者及び被授権者をいう。

 

第九条

本規定にいう権利者が講じた相応の秘密保持措置とは、営業秘密の漏えいを防止するため、営業秘密及びその媒体の性質、営業秘密の商業的価値等の要素に応じて講じられた合理的な秘密保持措置をいう。

 

次に掲げる場合は、権利者が講じた相応の秘密保持措置に該当する。

(一)秘密保持契約を締結し、又は契約において秘密保持義務を約定すること。

(二)規章制度の整備、研修の実施、書面通知等の方法により、営業秘密に接触し又は取得し得る従業員、元従業員、供給者、顧客、来訪者等に対して秘密保持の要求を行うこと。

(三)秘密に関わる工場、作業場、実験室、事務所等の生産経営場所への立入りを禁止又は制限し、又は区分管理を行うこと。

(四)リモートワーク、越境協働等の場面において、権限の階層化、データのマスキング、操作ログの記録保持等の技術的秘密保持措置を講ずること。

(五)表示、分類、隔離、暗号化、封印、接触又は取得できる者の範囲の制限等の方法により、営業秘密及びその媒体を区分管理すること。

(六)営業秘密に接触し又は取得し得るコンピュータ設備、ネットワーク設備、記憶装置等について、使用、アクセス、保存又は複製を禁止又は制限する措置を講ずること。

(七)退職従業員に対し、接触し又は取得した営業秘密及びその媒体の登録、返還、削除又は廃棄を求め、引き続き秘密保持義務を負わせること。

(八)その他の合理的な秘密保持措置。

 

第十条

事業者は、窃盗、贈賄、詐欺、強迫、電子的侵入その他の不正な手段により、権利者の営業秘密を取得してはならない。

 

次に掲げる場合は、本規定にいう不正な手段に該当する。

(一)権限なく又は授権範囲を超えて、権利者の管理下にあり営業秘密を含む、又はそこから営業秘密を導き出し得る文書、物品、材料、原料等の媒体に接触し、占有し又は複製すること。

(二)財物その他の財産的利益の提供、人身に対する脅迫等の方法により、権利者の従業員、元従業員その他の単位又は個人を贈賄、強迫又は欺いて営業秘密を取得すること。

(三)権限なく又は授権範囲を超えて、権利者のデジタルオフィスシステム、サーバー、電子メール、クラウドストレージ、アプリケーションアカウント等に侵入し、又は悪意あるプログラムの設置、脆弱性攻撃等の技術的手段により営業秘密を取得すること。

(四)権限なく、授権範囲を超えて、又は授権期間満了後に、営業秘密を権利者の管理下にない電子メール、クラウドストレージ等のネットワーク保存空間又は電子機器にダウンロード又は転送すること。

(五)その他、権利者の営業秘密を取得する不正な手段。

 

第十一条

事業者は、不正な手段により取得した権利者の営業秘密を開示し、使用し、又は他人に使用させてはならない。

 

本規定にいう開示とは、営業秘密を権利者以外の第三者に漏えいし、又は公衆に公開して、関係公衆に一般に知られ又は容易に取得され得る状態にすることをいう。

 

本規定にいう使用とは、営業秘密を直接使用し、又は改変若しくは改良したうえで使用し、又は営業秘密に基づき関連する生産経営活動を調整若しくは改良することをいう。

 

第十二条

事業者は、秘密保持義務又は権利者の営業秘密保持に関する要求に違反して、その掌握する営業秘密を開示し、使用し、又は他人に使用させてはならない。

 

秘密保持義務又は権利者の要求には、通常、次の各号のいずれかが含まれる。

(一)労働契約、秘密保持契約、売買契約等において営業秘密保持を約定している場合。

(二)契約の約定がないが、契約の性質、目的、取引慣行、商業道徳等に基づき、誠実信用の原則に従い秘密保持義務を負う場合。

(三)権利者が営業秘密を知り得る関係主体に対して秘密保持要求を提出した場合(契約関係を通じて知り得た主体、研究開発、生産、検査、認証等の活動に参加して知り得た主体を含むがこれらに限らない。)。

(四)契約の約定がないが、規章制度又は合理的な秘密保持措置により、従業員、元従業員、協力者等に対して明確に秘密保持を要求している場合。

(五)その他、秘密保持義務を負う場合又は権利者が秘密保持要求を提出している場合。

 

第十三条

事業者は、他人に秘密保持義務又は権利者の秘密保持要求に違反させ、営業秘密を取得、開示、使用又は他人に使用させるよう教唆、誘引又は幇助してはならない。

 

次に掲げる場合は、教唆、誘引又は幇助に該当する。

(一)明示又は黙示により他人に営業秘密侵害をそそのかし又は指示すること。

(二)物質的報酬又は職位の約束等の非物質的報酬により、明示又は黙示に営業秘密侵害を誘導すること。

(三)他人が営業秘密を侵害していることを知り、又は知るべきであるにもかかわらず、資金、技術、設備等の便宜を提供すること。

(四)その他、教唆、誘引又は幇助行為。

 

第十四条

事業者以外の自然人、法人及び非法人組織が第十条から第十三条までに規定する違法行為を実施した場合も、営業秘密侵害とみなす。

 

第三者が、権利者の従業員、元従業員、協力者その他の主体が前記違法行為を実施したことを知り、又は知るべきであるにもかかわらず、当該営業秘密を取得、開示、使用又は他人に使用させた場合は、営業秘密侵害とみなす。

 

第三者が知っていたか又は知るべきであったかの判断は、営業情報の秘密性の程度、取得経路及び方法の合理性、取引価格、第三者と権利者との関係、業界慣行等の要素を総合的に考慮して判断する。

 

第十五条

次に掲げる行為は、通常、営業秘密侵害に該当しない。

(一)独立発見又は自主開発。

(二)公開ルートから取得した製品を分解、測量、分析等することにより当該製品の技術情報を取得する行為。

(三)元従業員が、勤務中に蓄積した一般的知識、技能、業界経験又は公開ルートから取得可能な業界情報を利用して業務を行う行為。

(四)違法犯罪の摘発、国家安全及び社会公共利益の維持の必要に基づき、法により国家機関又は行政機能を担う法定機関及びその職員に営業秘密を開示する行為。

(五)その他、営業秘密侵害に該当しない行為。

 

第十六条

すべての組織及び個人が営業秘密侵害行為に対して社会的監督を行うことを奨励し、支持し、かつ保護する。市場監督管理部門は、通報者及び営業秘密侵害行為の摘発に協力した組織及び個人の情報について秘密を保持しなければならない。

 

第十七条

権利者は、その営業秘密が侵害されたと認める場合、市場監督管理部門に通報することができる。

 

権利者が通報する際には、その商業情報が営業秘密に該当することの初歩的証拠資料及び当該営業秘密が侵害された疑いに関する具体的手掛かりを提供し、通報内容の真実性について責任を負わなければならない。市場監督管理部門は、業務上の必要に応じて、通報者に対し通報資料の補充を求めることができる。

 

いかなる組織及び個人も、営業秘密侵害の事実を捏造して他人を誣告してはならず、恐喝を行ってはならず、また通報権を濫用して市場競争秩序及び市場監督管理秩序を攪乱してはならない。

 

第十八条

権利者の商業情報が営業秘密に該当することの初歩的証拠資料には、通常、次の各号の内容が含まれる。

(一)商業情報の形成過程及び形成時期。

(二)商業情報が公衆に知られていないこと、又は本規定第六条第二款に掲げる事由に該当しないこと。

(三)商業情報の商業的価値。

(四)権利者が当該商業情報について講じた秘密保持措置。

(五)その他、権利者の商業情報が営業秘密に該当することを証明し得る証拠資料。

 

次に掲げる手掛かりは、通常、営業秘密が侵害された疑いに関する具体的手掛かりとすることができる。

(一)営業秘密を侵害した疑いのある者(以下「侵害者」という。)が営業秘密を取得する経路又は機会を有していることを示す手掛かり。

(二)営業秘密の秘密保持措置が侵害の疑いのある者により不正な手段で破壊されたことを示す手掛かり。

(三)営業秘密が侵害の疑いのある者により実際に取得されたことを示す手掛かり。

(四)営業秘密が侵害の疑いのある者により開示され、使用され、又は開示若しくは使用されるおそれがあることを示す手掛かり。

(五)その他、営業秘密が侵害の疑いのある者により侵害されたことを示す手掛かり。

 

第十九条

市場監督管理部門は、通報手掛かりを受領した後、法に基づき調査を行い、立案するか否かを決定しなければならない。

 

調査の結果、次の各号の条件に適合する場合には、立案しなければならない。

(一)営業秘密侵害行為が存在することを初歩的に証明する証拠があり、かつ法により行政処罰を科すべき場合。

(二)本部門の管轄に属する場合。

(三)行政処罰を科す法定期間内である場合。

 

第二十条

侵害の疑いのある者、利害関係人及びその他の関係単位又は個人は、市場監督管理部門に対し、関係資料又は状況を事実どおり提供しなければならない。

 

侵害の疑いのある者が使用している情報が権利者の主張する営業秘密と実質的に同一であり、かつ侵害の疑いのある者が営業秘密を取得する条件を有していることを証明する証拠がある場合、市場監督管理部門は、侵害の疑いのある者に営業秘密侵害行為が存在すると認定することができる。ただし、侵害の疑いのある者が使用している情報が合法的に取得又は使用されたものであることを証明する証拠がある場合は、この限りでない。

 

第二十一条

市場監督管理部門及びその職員は、調査過程において知り得た営業秘密について、法に基づき秘密保持義務を負い、違法に開示し、使用し、又は他人に使用させてはならない。

 

市場監督管理部門が法に基づき行政処罰決定を公開する場合、営業秘密に関わる内容を公開してはならない。

 

第二十二条

権利者及び侵害の疑いのある者は、法定資格を有する鑑定機関に委託して、権利者の情報が公衆に知られているか否か、侵害の疑いのある者が使用する情報と権利者の情報が実質的に同一であるか否か等の専門事項について鑑定を行わせ、又は専門的知識を有する者に委託して、前記事項について専門意見を提出させ、その鑑定結果又は専門意見を市場監督管理部門に提出することができる。

 

第二十三条

市場監督管理部門は、営業秘密侵害の疑いのある行為を調査するにあたり、次の措置を講ずることができる。

(一)営業秘密侵害の疑いのある行為の経営場所に立ち入り検査を行うこと。

(二)調査を受ける侵害の疑いのある者、利害関係人及びその他の関係単位又は個人に対し質問し、関係状況の説明又は調査対象行為に関するその他の資料の提供を求めること。

(三)営業秘密侵害の疑いのある行為に関係する契約、帳簿、伝票、書類、記録、業務書簡及びその他の資料を閲覧し、複写すること。

(四)営業秘密侵害の疑いのある行為に関係する財物を差押え、押収すること。

(五)営業秘密侵害の疑いのある行為に関係する経営者の銀行口座を照会すること。

 

前項に規定する措置を講ずる場合には、市場監督管理部門の主要責任者に書面で報告し、承認を得なければならない。前項第四号及び第五号に規定する措置を講ずる場合には、区を設けた市級以上の市場監督管理部門の主要責任者に書面で報告し、承認を得なければならない。

 

市場監督管理部門及びその職員は、法に基づき調査を実施し、又は調査への協力を求める場合、経営者の正常な生産経営活動への影響を回避し、又は可能な限りこれを軽減しなければならない。

 

第二十四条

本規定に違反して営業秘密を侵害した場合、県級以上の市場監督管理部門は、反不正当競争法第二十六条の規定に基づき、違法行為の停止を命じ、違法所得を没収し、十万元以上百万元以下の罰金を科す。情状が重大な場合には、百万元以上五百万元以下の罰金を科す。

 

第二十五条

反不正当競争法第二十六条の規定に基づき違法行為の停止を命じる場合、その停止期間は、通常、関係商業情報が営業秘密を構成しなくなるまで継続しなければならない。

 

違法行為の停止命令には、通常、次の各号が含まれる。

(一)侵害者に対し権利者の営業秘密の使用停止を命じること。ただし、権利者が同意する場合を除く。

(二)侵害者に対し営業秘密の媒体を権利者に返還し、又は廃棄することを命じること。

(三)侵害者に対し営業秘密を含む侵害製品又は中間製品の廃棄を命じること。ただし、権利者が買い取り、販売等のその他の処理方法に同意する場合を除く。

(四)侵害者に対し取得した権利者の営業秘密の削除を命じること。

(五)その他、権利者の営業秘密侵害行為の停止を命じること。

 

第二十六条

次に掲げる場合は、反不正当競争法第二十六条にいう情状重大に該当する。

(一)権利者に比較的大きな直接損失をもたらした場合。

(二)権利者の生産経営活動に重大な不利益影響を及ぼした場合。

(三)国家利益又は社会公共利益を害した場合。

(四)二年以内に営業秘密侵害により行政処罰を受けた後、再び営業秘密侵害行為を実施した場合。

(五)その他、情状が重大な場合。

 

第二十七条

本規定に違反し、犯罪の疑いがある場合には、法に基づき司法機関に移送し、刑事責任を追及する。

 

第二十八条

本規定にいう商業情報が国家秘密に該当する場合には、『中華人民共和国国家秘密保護法』の規定に基づき保護する。

 

第二十九条

中華人民共和国国外において営業秘密侵害行為を実施し、国内市場競争秩序を攪乱し、国内経営者の合法的権益を損なった場合には、反不正当競争法及び関係法律の規定に基づき処理する。

 

第三十条

法律又は行政法規により、他の部門が営業秘密侵害行為に対して監督検査を行う旨規定されている場合には、その規定に従う。

 

第三十一条

本規定は、2026年6月1日から施行する。1995年11月23日に旧国家工商行政管理局令第41号として公布された「営業秘密侵害行為の禁止に関する若干規定」は、同時に廃止する。