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ニュースレター
202407

2024/7/25 14:26:11

2024年7月号

1、三友代理のアンカーイノベーション商標無効審判請求案件が勝訴

三友クライアント:アンカーイノベーション(Anker Innovations)

審理機関:国家知識産権局商標局

審判の結果:全ての係争商標が無効

案件の概要:

 アンカーイノベーション(Anker Innovations)は2011年に設立され、中国国内での営業収益がトップであるグローバル家電ブランド企業の1つであり、スマートアクセサリーとスマートハードウェアの設計、研究開発と販売に注力している。 2015年、アンカーイノベーションは京東商城(JD)と天猫(Tmall)で安克Anker公式旗艦店をオープンし、世界市場で中国の家電ブランドを形成し、中国のスマート製造の美しさを発揚するために尽力している。

 被請求人孫〇〇は個人事業者であり、経営範囲は「金具工具」であり、全区分に亘って77件の商標を出願登録し、28区分をカバーしている。被請求人は2016から2020年にかけて、第6類、第7類、第8類の「医療用薬剤」、「楽器」、「被服」、「金融サービス」、「医療サービス」など、その経営範囲と大きく異なり、強い業界属性を持ち、特殊な資格要件を要する分野において、それぞれ「安克」、「安克ANKER」、「安克創新」などのシリーズ商標を出願登録した。この行為は請求人の屋号、コア商標「安克創新」に対する複製、模倣であり、被請求人が登録出願した商標は正常な経営上の需要を超えており、実際に使用するためのものではなく、信義則に反している。そのため、請求人アンカーイノベーションは上記シリーズ商標に対して無効審判を請求した。

 被請求人は、2010年、即ち請求人の設立よりも前に第8類において「安克」、「ANKER」商標を出願登録し、第6類、第7類、第8類などの多くの区分において安克シリーズ商標権を取得したことは、その先行権利の合理的な継続に該当し、悪意がなく、市場秩序を攪乱していないと反論した。


代理の考え方向:

 三友の商標チームにおいて調査、分析を経て、代理弁理士は請求理由書に被請求人の経営概況、出願した商標の数、カバーする区分、期間などの情況についてそれぞれ分析?論述した。結果として、商標局は、係争商標の登録は正常な商標登録管理秩序を攪乱しやすく、公平競争の市場秩序を損ない、《商標法》(2013年改正)第44条第1項にいう「その他の不正な手段で登録を得た」情況を構成していると認定した。《中華人民共和国商標法》第44条第1項、第3項及び第46条の規定に基づき、係争商標を無効とする決定を下した。

 

典型的な意義:

 まず、安克創新(Anker Innovations)は請求人企業の屋号とコア商標として、市場で高い知名度を持っている。孫〇〇は早い時期に一部の関連商標を登録したが、その後の商標登録行為は正常なビジネス範疇を超え、明らかに悪意をもつ先取り出願登録の意図がある。次に、当案件も多くの業者に対して、誠実に経営し、フリーライドや商標の先取り登録などの不正な手段で利益を獲得しようとしてはならないことを警告している。最後に、当案例は、商標権益の保護と市場秩序の維持に対する法律の重要な役割を示しており、良好なビジネス環境の構築に役立つ。


2、三友は、AAA知名商標ブランド評価コンサルティングサービス機構の届出に成功

 中華商標協会は2023年からAAA知名商標ブランドの評価活動をスタードした。AAA知名商標ブランドの認定を得たブランドが、一定の地域や関連業界で関連公衆に知られ、かつ高いグッドウィルを得ている商標ブランドであり、市場競争の中で他社の商品または役務とより明らかに区別することができ、他社による類似または同一商標の使用を効果的に防止することができ、商標権侵害や紛争が発生した場合にも法的保護をより受けやすい。この認証は現在国際企業向けであり、AAA(全国クラス)知名商標ブランドの評価に合格した企業は中華商標協会から証書が授与される。

 中華商標協会の『知名商標ブランド評価作業管理弁法』、『知名商標ブランド評価コンサルティングサービス機構届出管理弁法』に基づき、三友は中華商標協会知名商標ブランド活動委員会の審査を経て、届出条件を満たし、知名商標ブランド評価コンサルティングサービスを公衆に提供することができ、企業のブランド影響力の向上に助力するようより良いサービスを提供し、選考対象企業のために、合法的?コンプライアンスに則った、業界企業に適応した商標ブランドの創造、運用、管理及び保護システムの構築を支援し、ブランドの質の高い発展のために助力する。

 三友のベテラン商標代理士何薇、李月婷、丁欣は知名商標ブランド評価コンサルタントの認証に合格した。


3、2024年上半期代理機構特許登録件数ランキング

 MindFlowデータベースと知財メディア「専利茶館」は、「2024年上半期代理機構における特許登録件数ランキング」を共同で発表した。三友は卓越?安定したサービスや5400件の特許登録件数をもって第5位にランクインしている。

 上半期のデータによると、特許登録件数が5000件に達した代理機構は6ヵ所しかなく、3000件を超えたのは17ヵ所がある。TOP 10のランキングでは、6ヵ所が北京にあり、代理の活発度と市場集中度が高い。詳細なデータは下表のとおりである。

2024年上半期代理機構特許登録件数ランキングTOP10

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