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ニュースレター
202604

2026/6/2 12:33:37

2026年04月号

1、2025年中国特許調査報告書が公表、企業のイノベーションと実用化の効果が顕著

 4月1日、国家知識産権局は『2025年中国特許調査報告書』を公表した。報告書は、中国企業の特許創出と実用化の能力が持続的に向上し、イノベーション主体としての地位をさらに固めていることを示している。

 コアデータによれば、2025年に企業による発明特許の研究開発取得割合は87.4%に達し、前年同期比で0.8%増加し、発明特許の産業化率は54.0%で、前年同期比で0.7%増加した。

 類型別で見ると、大手企業、中企業そして小企業の特許産業化率がそれぞれ51.2%、62.0%、57.9%といずれも上昇しており、民営企業の研究開発投資と産業化率はいずれも平均レベルを上回っている。

 傾向から見ると、特許の実用化によるエンパワーメントの効果が顕在化しており、戦略的新興分野の産業化水準は全体平均を4.7ポイント上回り、42.5%の企業が未来産業に向けた特許ポートフォリオ構築を計画しており、伝統産業では、金属製品製造業、一般機械器具製造業の産業化率が70%を突破した。

 全体的に見ると、中国企業の特許研究開発?実用化能力は安定的に上昇し、伝統産業は技術イノベーションを利用してトランスフォーメンションと高度化を加速させており、特許による産業発展に対する支えが持続的に顕在化し、イノベーション主導型発展を支援していく。


2、中国のヨーロッパにおける特許出願件数が第3位に上昇、ファーウェイ、寧徳時代が企業出願ランキングトップ10入り

 欧州特許庁(EPO)がこのほど発表した2025年技術ダッシュボードレポートによると、昨年EPOが受理した特許出願件数は過去最高を更新し、20万1974件に達し、前年同期比で1.4%増加した。そのうち、中国は2万2031件の特許出願(前年同期比で9.7%増加した)実績で、初めてランキングで世界第3位に上昇し、かつ、増加速度が出願件数上位5カ国の中で最も速く、世界の10.9%を占め、デジタル通信が中国において特許出願件数が最も多い分野となり、交通輸送及び半導体分野は何れも前年同期比で30%を超えると増加速度が最も速くなっている。これは、中国企業のヨーロッパ市場における技術ポートフォリオと世界的な影響力の躍進が加速していることを示している。

 2025年に欧州特許庁へ特許出願をした全ての企業のうち、韓国サムスンが5337件の出願でトップに立ち、ファーウェイが4744件の出願で世界第2位となり、韓国LGが4464件、そして米国のクアルコムが2939件でそれぞれ第3位と第4位に名を連ね、そのほか、寧徳時代が1305件の出願で世界トップ10に入り、初めて2社の中国企業がトップ10入りを果たした。

 2025年に、欧州特許庁が出願を受け付けた、数が最も多かった分野はコンピュータ技術で、計1万7844件であり、前年同期比で6.1%増加した。その中心的な駆動力はAI技術の爆発的な成長である。未来は、大規模AIモデル、汎用AI、量子コンピューティング及び計算インフラストラクチャを巡る特許ポトフォリオが各国の競争の核心となり、未来の経済成長を支える「原動力」となる。

 デジタル通信分野における特許出願件数の増加率が最も高く、前年同期比で11.4%増加し、1万7802件に達した。5Gから6Gへの進化に伴い、標準必須特許(SEP)の争奪が益々中核なホットポイントとなる。

 交通運輸は中国において特許出願の増加率が最も高い分野の一つであり、前年同期比で30%を超えている。グローバル?エネルギー転換とスマートカーの普及に支えられている。動力用バッテリー、電動駆動?電子制御、車載チップ及び自動運転技術は引き続き競争の焦点となる。

 半導体分野は同様に30%超の増加率でトップとなっており、AIチップ、パワー半導体、先進プロセス及び実装技術はグローバルなサプライチェーンの制約を突破し、技術自立を実現する重要な分野となる。

 企業にとっては、自社の事業特徴に合わせ、引き続き優位分野で特許ポトフォリオの構築を着実に進めるとともに、AI、半導体などの先端方向における技術の発展と特許の動向に注目し、ヨーロッパ市場への進出に際して、現地の特許環境の研究を強化し、関連制度を合理的に活用してポトフォリオ構築の効率化を図り、コンプライアンスとリスク管理を重視し、質の高い特許の育成を堅持し、多元的な方式によって特許価値の実現を促進し、より安定した形で世界的な技術競争と協力に参加してよい。


3、『標準規格関連の発明特許出願ガイドライン』の核心ポイント

 国家知識産権局はこのほど『標準規格関連の発明特許出願ガイドライン』を公布し、通信分野に焦点を当て、標準規格に係わる発明特許出願を指導?規範化し、特許と国際標準の融合を推進し、特許が標準必須特許(SEP)となることを促す。

 SEPは標準規格の実施に不可欠な特許であり、特許の請求項と標準規格との対応関係が肝心なところである。請求項における構成要件を分解し、標準規格の記載と対比?照合することで、両者に対して対応関係の分析を行う。一般的に用いられるツールはクレームチャート(CC表)である。

 標準化の各段階に応じて特許戦略を適合させること:提案段階では、初期の特許を配置し、起草?審議段階では、配置を精緻化し、請求項を調整し、標準規格公布後に、最終的な標準規格の内容に基づき、審査中の特許の請求項を修正し、特許の権利化と実用化を推進することができる。

 核心的な出願戦略は三つある。第一に、優先権制度であり、前もって出願によって出願日を確保し、所定の期間内に後願の特許出願を提出することで、先願の優先権を享受する。第二に、新規性の猶予期間であり、出願時に声明し、かつ所定の期間内に証明書類を提出することで、特例的な救済措置とする。第三に、遅延審査であり、実体審査請求の提出時に、遅延審査を同時に請求し、さらに実体審査請求を遅延させる策略を併用することで、標準規格が確定する前に特許が先に審査終了するという問題を回避できる。これにより、出願人は標準化の進捗に合わせて請求項を適切に修正することができ、最長 6 年間の審査待機期間を得ることができる。

 作成にあたっては、権利化と標準規格の対応を両立させ、標準用語を使用し、階層的に請求項を設け、実施例を拡充する必要があり、同時に、進歩性と並列方案などの要点を考慮し、審査意見への応答は、通信標準規格の世代的特徴を踏まえ、技術的意味を明確にし、請求項を整備し、特許と標準規格の連携発展を実現する必要がある。